以前の記事で、アトピー性皮膚炎に対しする生物学的製剤が急速に開発され、従来の治療より非常に高い治療効果をもたらしていることを書かせていただきました。アドトラーザはデュピクセントにつづく2剤目の生物学的製剤で、アトピーの病態に重要であるIL-13因子を抑えることで、高い治療効果と安全性を示しています。これまでの注射器タイプのデバイスに加えて、ペンタイプのデバイスが12月中に発売されます。より利便性が高くなります。
先日、レオファーマーよりすばらしい講演会に参加する機会をいただきました。演者はカナダのUniversity of British Columbiaの教授Dr Hongで、アドトラーザの豊富な使用経験に基づくレクチャーで大変参考になりました。また、全国から20数名、生物学的製剤の使用経験が多い開業医によるディスカッションで有意義な意見交換ができました。
個人的ではありますが、一番うれしかったのは、この会の座長を勤めた、医科歯科大学皮膚科教授の沖山先生にお会いできたことです。先生は、筑波大学で講師を勤めたとき、大学院の研究や実臨床で大変お世話になり、まさに恩師となる存在です。炎症、アレルギー疾患のスペシャリティーを得るのに大きな影響を受けました。
また、筑波大学、東京医大茨城医療センターに加え、先生からのご提案で、当院と医科歯科大学の病診連携を築いていければと思います。
アトピー性皮膚炎に対して従来の抗アレルギー薬やステロイド外用で十分な効果や満足が得られない方について、高い効果と安全性を併せ持った治療、しかも複数の選択肢を提案できる時代になりました。ご興味がある方はぜひ一度ご相談ください。
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